SESのリモート案件が減ったのは本当か?エンジニアが市場で勝ち残るための戦略
「SESのリモート案件が減った」と感じるエンジニアへ。その背景にある市場の現状を分析し、2024年以降もフルリモート・高単価案件を獲得し続けるための具体的なスキルアップ戦略と案件探しのコツを解説します。
キャリアパス診断してみるはじめに:SESのリモート案件は本当に減っているのか?
「以前はたくさんあったはずのフルリモート案件が、最近見当たらない」「求人情報を見ても『週1〜2回出社』のハイブリッド型が増えた気がする」
もしあなたが今、このように感じているなら、その感覚は概ね正しいと言えます。
新型コロナウイルsのパンデミック下で爆発的に増加したSESのリモート案件は、現在、市場の調整局面に入っています。これはリモートワークが「終了」したのではなく、「常態化」から「選別」の時代へ移行していることを意味します。
この記事では、なぜリモート案件が減少し、または条件が厳しくなっているのか、その背景を深く掘り下げます。そして、この変化の波を乗りこなし、今後も高単価なフルリモート案件を継続して獲得し続けるために、あなたが今すぐ取るべき具体的な戦略を解説します。
リモートワークの「常態化」から「選別」の時代へ
コロナ禍のピーク時、多くの企業は「とりあえずリモート」を導入せざるを得ませんでした。しかし、現在は企業側がリモートワークのメリット・デメリットを精査し、自社のプロジェクトや文化に合わせた最適な働き方を選び始めています。
結果として、完全にリモートワーク可能な案件(フルリモート)は、「誰でもOK」から「このスキルと実績を持つ人ならOK」という選別基準に変わりつつあります。
フルリモート案件の減少とハイブリッド型の増加
特に目立つのが、フルリモート案件の割合が減少し、週に数回出社する「ハイブリッド型」が増えている点です。企業側にとっては、対面でのコミュニケーションやセキュリティを確保しつつ、優秀な人材を確保できるハイブリッド型が、リスクの低い選択肢と見なされています。
なぜ今、SESのリモート案件が減少・縮小しているのか?(3つの主要な背景)
リモート案件が調整局面に入った背景には、単なるコロナ収束以上の、構造的な理由が存在します。
1. コロナ禍収束による「出社回帰」の流れ
最大の要因は、社会全体のムードの変化です。
- 経営層の意向: 経営層やPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の中には、「チームの一体感」「文化の醸成」を重視し、対面での協業を再評価する動きがあります。
- 生産性の懸念: 一部の企業では、リモートワークによる生産性低下や、メンバー間のコミュニケーションロスが問題視され始めました。特に、新規プロジェクトの立ち上げや複雑な要件定義のフェーズで出社を求める傾向が強まっています。
2. プロジェクト管理・セキュリティ面での懸念再燃
SES契約の特性上、客先常駐という形態を取るため、セキュリティと管理体制は特に重要視されます。
- 情報漏洩リスク: 顧客情報や機密性の高いデータを扱うプロジェクトでは、リモート環境でのセキュリティ管理の難しさから、出社を必須とするケースが増加しています。
- 進捗管理の透明性: リモート環境下で、SESエンジニアの作業状況や進捗が不透明になることを懸念し、定期的な対面報告や出社を求めるクライアントが増えています。
3. 「経験者優遇」が進み、若手・未経験層のリモート案件が減少
リモートワークで成果を出すには、高い自走力と問題解決能力が必須です。
企業は、リモート案件を任せるエンジニアに対し、「指示待ちではない」「リモートでも確実に成果を出してきた実績がある」ことを強く求めます。結果として、経験が浅いエンジニアや、リモートでの業務経験が少ないエンジニアがフルリモート案件を獲得するのは難しくなっています。市場は、即戦力となるハイスキル人材を選別し始めているのです。
リモート案件減少時代に「市場価値」を維持・向上させる戦略
リモート案件が減ったからといって悲観する必要はありません。市場が求める要件が明確になった今こそ、戦略的にスキルアップを図り、自身の市場価値を高めるチャンスです。
戦略1:求められる「技術力+α」のスキルセット
単にコードが書けるだけでは、リモート案件は獲得できません。求められるのは、技術力に加えて「リモート環境下でプロジェクトに貢献できる能力」です。
モダンな技術スタック(クラウド、AI関連)への対応
リモートワークを前提とするプロジェクトは、多くの場合、最新のクラウド技術(AWS, Azure, GCP)やDevOpsツールを活用しています。これらのモダンな技術スタックに習熟していることは必須条件です。
特に、単価が高い傾向にあるデータエンジニアリングやAI関連の案件は、場所を選ばないリモートワークと相性が良く、今後も需要が伸びると予測されます。
自走力と高いコミュニケーション能力(リモートでの成果最大化)
リモート環境では、テキストベースでのコミュニケーションが中心となります。
- ドキュメンテーション能力: 自分の作業内容や技術的な調査結果を正確かつ簡潔にまとめ、チーム全体に共有する能力。
- 進捗報告の徹底: PMOやクライアントが不安にならないよう、自ら積極的に進捗状況を報告し、潜在的なリスクを早期に指摘できる能力。
- 非同期コミュニケーション: Slackやメールなどの非同期ツールを効果的に使いこなし、相手の時間を奪わずに情報を伝えるスキル。
戦略2:契約形態と単価交渉の戦略的見直し
SES(準委任契約)の枠を超えて、より裁量権のある働き方を検討することで、リモートワークの機会を増やせる可能性があります。
準委任から請負・フリーランスへの移行検討
SESの準委任契約では、働く場所や時間にクライアントの指揮命令権が及びやすくなります。しかし、成果物に対して責任を負う請負契約や、フリーランスとしての独立を視野に入れると、働く場所の自由度が高まることがあります。
これは、クライアントが求めるのは「場所での拘束」ではなく「成果」であるためです。実績を積み、請負で対応できるレベルの専門性を高めることが、真のフルリモートを勝ち取る近道です。
単価交渉で出社要件を逆手に取る方法
もしハイブリッド型の案件を受ける場合でも、単価交渉の際に「出社回数」を材料にすることも可能です。
- 「週1回出社が必要な場合、単価を〇〇円上乗せしたい」
- 「フルリモートであれば、この単価で対応可能」
このように、自身の希望と市場価値を明確に提示することで、交渉のテーブルに乗せることができます。
戦略3:案件探しの「質」を高める
リモート案件が減っているからこそ、公開市場に出てこない「非公開案件」を狙うことが重要です。
エージェントとの連携を強化し、非公開案件を狙う
高単価で条件の良いフルリモート案件は、一般の求人サイトに出る前に、信頼できるエージェントを通じて特定のエンジニアに紹介されることが多々あります。
複数のエージェントに登録し、あなたのスキルセットや「リモートでの実績」を正確に伝えることで、非公開の優良案件を紹介してもらえる可能性が高まります。
ポートフォリオや職務経歴書で「リモートでの実績」を明確に示す
企業は、あなたがリモートで働けるかどうかを知りたいのではありません。リモート環境下で「成果を出せるか」を知りたいのです。
職務経歴書には、単なる技術スタックだけでなく、以下の要素を盛り込みましょう。
- リモート環境下で担当したプロジェクトとその成果。
- 非同期コミュニケーションツール(例:Notion、Confluence)でのドキュメント作成経験。
- リモート環境でのチームリードやメンバー育成の経験(あれば)。
【Q&A】SESのリモート案件に関するよくある質問
リモート案件の単価は今後下がりますか?
A. 全体としては、リモートワークが一般化したことで、以前のような「リモート手当」的な上乗せは減る傾向にあります。しかし、特定のハイスキル(例:クラウドアーキテクト、リードエンジニア)のフルリモート案件の単価は高止まり、または上昇傾向にあります。単価は「場所」ではなく「希少なスキル」によって決まるため、スキルアップが最大の防御策となります。
地方在住でも東京のフルリモート案件は取れますか?
A. 可能です。特にWeb系やSaaS系企業は、地方在住のエンジニアを積極的に採用しています。ただし、技術面接やクライアントへの提案時に「遠隔地でも問題なく業務遂行できる」という信頼性を、実績や環境面(安定したネット環境、静かな作業場所など)で示す必要があります。
客先常駐(SES)でリモートワークをするのはメリット・デメリットがありますか?
A. メリットは、多様なプロジェクトをリモートで経験でき、キャリアの幅が広がることです。デメリットは、クライアントやプロジェクトによって急に出社要件が変わるリスクがあることです。このリスクを避けるためにも、契約内容やリモートワークの継続性について、エージェントを通じて事前にしっかり確認することが重要です。
まとめ:不安を力に変えて、次のステージへ進もう
SESのリモート案件が「減った」というよりは、「選ばれる時代」に変化したと捉えるべきです。この変化は、エンジニア一人ひとりに、より高い専門性、そしてリモート環境下での自律的な成果創出能力を求めています。
市場の動向を正しく理解し、今求められているモダンなスキルセットと、確実な成果を示すためのコミュニケーション能力を磨き続けることが、今後も高単価なリモート案件を獲得し続けるための唯一の道です。
あなたの専門性を最大限に活かし、理想の働き方を実現するために、いますぐ具体的な戦略を実行に移しましょう。
職務経歴書の添削やキャリア相談はプロに任せるのも一つの手
「自分の市場価値が上がっているのか客観的な意見が欲しい…」「高単価なリモート案件を効率的に探したいが、どのエージェントが良いか分からない…」
もし一人で悩んでいるなら、あなたのキャリアと市場価値を正しく評価してくれる転職エージェントやフリーランスエージェントに相談するのも非常に有効な手段です。
特にハイスキルなリモート案件を専門に扱うエージェントは、非公開案件の情報を持っており、あなたの職務経歴書を「リモートで成果を出せる人材」としてより魅力的にするための具体的なアドバイスをくれます。あなたのスキルを最大限に活かせる企業と出会うために、まずは無料相談から始めてみてはいかがでしょうか。

応エン