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SES営業が「無能」と感じたら読むべき対処法|エンジニアがハズレを引かないための見分け方

「このSES営業、無能かも…」と感じていませんか?スキルを理解せず、希望と違う案件ばかり紹介される…。そんなエンジニアの悩みを解決します。ハズレ営業の特徴から優秀な営業の見分け方、そしてあなたの市場価値を高めるための具体的な対処法までを徹底解説。

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「今の営業担当、本当に自分のキャリアを考えてくれてるのかな…」

「スキルと全く違う案件ばかり紹介されて、正直しんどい…」

客先常駐という働き方の性質上、自社の営業担当者との連携は、エンジニアのキャリアを大きく左右します。しかし、残念ながらすべての営業がエンジニアのキャリアに真剣に向き合ってくれるわけではありません。

もしあなたが担当営業に対して「使えない」「無能だ」と感じているなら、それはあなたのキャリアにとって危険信号です。貴重な時間を無駄にし、スキルアップの機会を逃し続けることになりかねません。

この記事では、SES業界で働くエンジニアが「無能な営業」に当たってしまった時のために、以下の点を徹底的に解説します。

  • 「無能」なSES営業の具体的な特徴
  • ハズレ営業に当たった時の現実的な対処法
  • 今後のキャリアを守るための優秀な営業・優良企業の見分け方

この記事を読めば、現状を打開し、あなたの市場価値を正しく評価してくれる環境を手に入れるための一歩を踏み出せるはずです。キャリアの主導権を、会社任せにせず自分の手に取り戻しましょう。

あなたの担当は大丈夫?「無能」なSES営業によくある10の特徴

まず、あなたの担当営業が「ハズレ」かどうかを客観的に判断するために、具体的な特徴を10個のチェックリストにまとめました。当てはまる項目が多いほど、注意が必要です。

1. エンジニアのスキルや技術を全く理解していない

最も致命的な特徴です。JavaとJavaScriptの違いを理解していなかったり、フレームワークやライブラリに関する知識が皆無だったりする営業は、適切な案件を見つけられるはずがありません。結果として、あなたのスキルセットと全く関係のない案件を紹介してくるなど、キャリアのミスマッチを引き起こします。

2. 希望条件(勤務地、技術、業務内容)を無視する

事前に伝えた希望条件を忘れ、会社の都合や営業自身のノルマを優先して案件を押し付けてくるパターンです。「これも経験になるから」「まずは現場に入ることが大事」といった言葉で、希望と異なる案件を無理に勧めてくる場合は要注意です。

3. 連絡が遅い・報連相ができない

案件の進捗報告がなかったり、こちらからの質問への返信が異常に遅かったりするのは、典型的なダメ営業のサインです。重要な連絡漏れは、面談機会の損失や信頼関係の悪化に直結します。

4. 単価交渉に消極的、またはそもそも交渉してくれない

エンジニアのスキルや成果に見合った単価を交渉するのは、営業の重要な役割です。しかし、交渉力の低い営業はクライアントに言われるがままの単価を受け入れたり、波風を立てるのを恐れて交渉自体を避けたります。これでは、あなたの市場価値は正当に評価されません。

5. スキルシートを使い回し、魅力的に更新しない

スキルシートは、あなたをクライアントに売り込むための最重要書類です。現場で新しい技術を習得したにもかかわらず、古い情報のままスキルシートを更新せず、使い回している営業は職務怠慢と言えるでしょう。あなたの強みを最大限にアピールする気がありません。

6. 面談に同席しない、または同席してもフォローがない

クライアントとの面談は、案件獲得の最終関門です。優秀な営業は面談に同席し、あなたが答えに詰まった際にうまくフォローを入れたり、あなたの強みを補足説明したりしてくれます。同席しない、あるいは同席しても黙っているだけの営業は、あなたをサポートする意志が低い可能性があります。

7. 現場のトラブルや悩みに向き合ってくれない

現場での人間関係の悩みや業務上の課題について相談しても、「うまくやってよ」「もう少し頑張ってみて」などと真剣に取り合ってくれない。このような営業は、エンジニアをただの「駒」としか見ておらず、あなたの労働環境を改善する気はありません。

8. キャリアパスの相談に乗ってくれない

「今後どんなスキルを身につけたいか」「5年後、10年後にどんなエンジニアになりたいか」といった中長期的なキャリアパスの相談に対して、具体的なアドバイスや案件提案ができない営業も問題です。あなたの将来を一緒に考えてくれる姿勢がなければ、長期的な信頼関係は築けません。

9. 契約内容や商流を曖昧にする

単価や契約期間、指揮命令系統といった重要な契約内容について質問しても、明確に答えずはぐらかす営業は危険です。特に、間に何社も介在する「深い商流」の案件は、中間マージンが多く抜かれ、エンジニアへの還元率が低くなる傾向があります。

10. すぐに「とりあえず頑張って」と精神論で片付ける

具体的な解決策を提示せず、あらゆる問題を精神論で片付けようとする営業は、思考停止に陥っています。問題の本質に向き合う能力がなく、エンジニアに寄り添う姿勢が欠けている証拠です。

なぜ「無能」なSES営業が存在するのか?その背景にある構造

では、なぜこれほどまでにエンジニアを軽視するような営業が存在するのでしょうか。これには、業界特有の構造と、営業個人のスキル不足という2つの側面があります。

業界の構造的な問題:エンジニアの数を重視するビジネスモデル

多くのSES企業は、エンジニアを客先に常駐させた時間(人月)に応じて売上を得るビジネスモデルです。このため、会社の利益を最大化するには「とにかく多くのエンジニアを、1日でも早く現場に入れること」が最優先されます。エンジニア一人ひとりのキャリアプランやスキルアップは二の次になりがちで、営業の評価も「何人現場に入れたか」で決まることが多いのです。この構造が、希望を無視した案件紹介などを生む温床となっています。

営業個人のスキル不足:IT知識や交渉力の欠如

IT業界未経験で営業職に就く人も少なくありません。十分な研修を受けずに現場に出されると、技術への理解が浅いままエンジニアと接することになります。また、クライアントとの単価交渉や条件調整には高度なコミュニケーション能力と交渉力が求められますが、これらのスキルが不足している営業も残念ながら存在します。

エンジニア必見!ハズレ営業に当たった時の具体的な対処法3ステップ

担当営業に不満を感じても、感情的に行動するのは得策ではありません。冷静に、しかし着実に現状を改善するための3つのステップをご紹介します。

ステップ1:まずは自分の希望とキャリアプランを明確に伝える

不満を言う前に、まずは「言質を取らせない」状況を作りましょう。メールなどの記録に残る形で、あなたの希望条件(技術、業務内容、勤務地、単価など)や、今後のキャリアプランを具体的に伝えてください。

【伝えることの例】

  • 使用したい技術: 「今後はバックエンド開発の経験を深めるため、GoまたはPythonを用いたWeb API開発案件を希望します。」
  • キャリアプラン: 「3年後にはプロジェクトリーダーとして上流工程にも関わりたいと考えているため、要件定義から関われる案件を希望します。」
  • 希望単価: 「現在のスキルと市場価値を考慮し、月額単価XX万円以上を希望します。」

このように具体的に伝えることで、営業が希望を無視した場合に「以前お伝えした希望と異なります」と指摘する根拠ができます。

ステップ2:担当営業の変更を会社に申し出る

希望を伝えても状況が改善しない場合は、営業の上長や人事部、社長などに担当者の変更を正式に申し出ましょう。その際は、感情的にならず、これまでの経緯や担当変更を希望する理由を客観的な事実に基づいて説明することが重要です。ステップ1で送ったメールなどが、その際の証拠となります。

ステップ3:最終手段として転職を視野に入れる

担当者を変更しても状況が改善されない、あるいは会社全体の体質に問題があると感じた場合は、その会社に留まるメリットはありません。あなたのキャリアを守るために、転職を真剣に検討しましょう。優秀な営業が在籍し、エンジニアのキャリアを第一に考える優良企業は必ず存在します。

今後のキャリアを守る!優秀なSES営業・優良企業の見分け方

転職を決意した、あるいはこれからSES企業を選ぼうとしているなら、次は「優秀な営業・優良企業」を見極める目が必要です。以下の4つのポイントを必ずチェックしてください。

1. 技術への理解度と探究心があるか

面談の際に、あなたのスキルシートを見ながら「このプロジェクトで使われた〇〇という技術について、もう少し詳しく教えていただけますか?」など、具体的な質問をしてくる営業は信頼できます。技術トレンドを常に学習し、エンジニアと対等に話そうとする姿勢があるかを見極めましょう。

2. あなたのキャリアプランに寄り添ってくれるか

「5年後、どうなっていたいですか?」といった未来の話を投げかけ、それに対して具体的な案件やスキルアップの道筋を提案してくれる営業は優秀です。目先の案件だけでなく、あなたの中長期的なキャリアを一緒に考えてくれるパートナーとなり得ます。

3. 交渉力と調整力があるか(単価・条件)

「〇〇さんのスキルであれば、このくらいの単価は狙えるはずです」「クライアントにはこういった方向で交渉してみます」など、単価や条件に対して強気の姿勢を見せ、具体的な交渉プランを語れる営業は頼りになります。過去の交渉実績などを聞いてみるのも良いでしょう。

4. 会社の評判やエンジニアの定着率を確認する

企業の口コミサイトやSNSなどで、現役・元エンジニアのリアルな声を確認しましょう。特に「営業のサポート体制」や「案件の質」「単価の還元率」に関する評判は重要です。また、エンジニアの定着率が高い会社は、働きやすい環境である可能性が高いと言えます。

よくある質問 (Q&A)

Q. 営業担当を変えてもらうと、気まずくなりませんか?

A. 気まずさを感じるかもしれませんが、あなたのキャリアを守るためには必要な行動です。正当な理由があれば、会社側もプロとして対応すべきです。もし担当変更を申し出たことで不利益な扱いを受けるような会社であれば、それこそ見切りをつけて転職を考えるべきサインと言えるでしょう。

Q. 良いSES企業と悪いSES企業の違いは何ですか?

A. 最も大きな違いは「エンジニアを会社の資産(Asset)と見ているか、コスト(Cost)と見ているか」です。良い企業は、教育制度や資格取得支援が充実しており、エンジニアのスキルアップを投資と考えます。一方、悪い企業はエンジニアを単なる労働力としか見ず、待機期間中の給与をカットするなど、搾取的な構造になっていることが多いです。

Q. 自分の市場価値が分からないのですが、どうすれば良いですか?

A. 自分の市場価値を客観的に知るには、社外の専門家に相談するのが最も効果的です。特に、IT業界に特化した転職エージェントは、多くのエンジニアの転職を支援しているため、あなたのスキルや経験が市場でどの程度評価されるかを正確に教えてくれます。複数のエージェントに相談し、客観的な意見を聞いてみることをお勧めします。

まとめ:主体的にキャリアを築くために「営業」を使いこなそう

SESという働き方において、営業はあなたのキャリアを左右する重要なパートナーです。もし、今の担当営業に「無能だ」と感じ、キャリアの停滞を実感しているなら、決して現状維持を選んではいけません。

今回ご紹介した内容を振り返ってみましょう。

  • 「無能」な営業の特徴を理解し、現状を客観的に把握する。
  • まずは希望を明確に伝え、改善が見られない場合は担当変更や転職という具体的なアクションを起こす。
  • 次のステップでは、技術への理解やキャリアへの寄り添う姿勢など、優秀な営業・優良企業を見極める目を持つ。

SESは、正しく活用すれば多様なプロジェクトを経験し、スキルを伸ばせる魅力的な働き方です。しかし、それは信頼できる営業担当者と会社のサポートがあってこそ。あなたのキャリアの主導権はあなた自身にあります。会社や営業にキャリアを委ねるのではなく、主体的に行動し、あなたを正しく評価してくれる最高のパートナーを見つけましょう。

職務経歴書の添削やキャリア相談はプロに任せるのも一つの手

「一通りスキルはあるけど、自分の市場価値が分からない…」
「どんな企業に応募すれば、キャリアアップに繋がるか迷っている…」

もし一人で悩んでいるなら、転職のプロであるエージェントに相談するのも非常に有効な手段です。

特にIT業界に特化したエージェントは、採用担当者の視点を熟知しており、あなたのスキルシートをより魅力的にするための具体的なアドバイスをくれます。

あなたの市場価値を正しく評価してくれる企業と出会うために、まずは無料相談から始めてみてはいかがでしょうか。

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