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【Webエンジニア面接】採用担当が唸る「逆質問」集|CTO・現場・人事別の攻略法

Webエンジニアの転職面接で「何か質問はありますか?」と聞かれた時の正解を解説。CTO、現場エンジニア、人事など相手別の逆質問例から、聞いてはいけないNG例まで網羅。逆質問を武器にして内定を勝ち取るための完全ガイドです。

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「それでは、最後になにか質問はありますか?」

Webエンジニアの転職面接、終盤で必ず訪れるこの瞬間。あなたは自信を持って答えられていますか?
それとも、「(やばい、何を聞こう…)」と冷や汗をかきながら、当たり障りのない質問でお茶を濁していませんか?

実は、面接における「逆質問」は、あなたの評価を決定づける最後にして最大のアピールチャンスです。特にWebエンジニアの場合、技術への向き合い方や課題解決能力が、この逆質問に色濃く反映されるからです。

この記事では、Webエンジニアのキャリア支援を行ってきたプロの視点から、「面接官に『こいつはできる!』と思わせる逆質問」を、相手別(CTO、現場、人事)に具体的に解説します。

これを読めば、次の面接から「何か質問は?」と聞かれるのが待ち遠しくなるはずです。

なぜWebエンジニアの面接で「逆質問」が重要なのか?

多くのエンジニアが、逆質問を単なる「不明点の確認時間」と捉えていますが、それは非常にもったいない誤解です。企業側は、あなたの質問内容から以下の3点をジャッジしています。

単なる疑問解消ではない「3つの目的」

  1. 志望度の高さ(熱意)の確認
    「どれだけ自社のことを調べてきているか」「本気で入社を考えているか」は、質問の解像度に出ます。
  2. コミュニケーション能力と地頭の良さ
    的確な質問ができる人は、現場でも要件定義や仕様確認がスムーズに行えると判断されます。
  3. カルチャーマッチ(相性)
    あなたが何を重視して働きたいかが、質問内容から透けて見えます。

「特にありません」が絶対にNGな理由

「特にありません」という回答は、面接官に「自社に興味がない」と言っているのと同じです。
また、Webエンジニアには「自ら課題を発見し、解決する姿勢」が求められます。疑問を持たない、あるいは疑問を言語化しない姿勢は、エンジニアとしての適性を疑われる原因にもなりかねません。

必ず最低でも3つ〜5つは質問を用意して面接に臨みましょう。

【相手別】Webエンジニアが評価される逆質問の実例リスト

ここからは、誰が面接官かによって使い分けるべき具体的な質問例を紹介します。相手の立場や関心領域に合わせた質問を投げかけることで、「TPOをわきまえたコミュニケーションができる」という評価にも繋がります。

対 CTO・技術責任者(技術選定・事業戦略)

CTOやVPoEクラスには、「技術とビジネスの接続」や「組織の未来」に関する質問が刺さります。

  • 「御社が〇〇(言語やFW)を採用した際、技術的なメリット以外で経営的な判断基準(採用コストや学習コストなど)はどういった点にありましたか?」
    • 意図: 技術選定の背景をビジネス視点で理解しようとする姿勢をアピールできます。
  • 「今後1〜2年で、技術チームとして解決すべき最大の経営課題は何だとお考えですか?」
    • 意図: 「自分が入社することでその課題解決に貢献したい」という当事者意識を示せます。
  • 「現在、技術的負債の解消と新規機能開発のバランスはどのように取られていますか?また、理想としてはどのような比率を目指していますか?」
    • 意図: 開発現場のリアリティを理解していること、そして長期的な運用視点を持っていることを伝えられます。

対 現場エンジニア・テックリード(開発フロー・チーム文化)

現場のメンバーには、「具体的な働き方」や「チームの雰囲気」に関する質問で、入社後のイメージを具体化させましょう。

  • 「コードレビューの文化について伺いたいです。品質担保のためにチームで特に大切にしているルールや基準はありますか?」
    • 意図: コード品質への意識の高さと、チーム開発への協調性をアピールできます。
  • 「ドキュメント管理やナレッジ共有はどのようなツール・頻度で行われていますか?」
    • 意図: 属人化を防ぎ、チーム全体の生産性を高めようとする意識を示せます。
  • 「1日のスケジュールの中で、開発に集中できる時間(Deep Work)はどの程度確保できていますか?また、そのための工夫はありますか?」
    • 意図: 生産性へのこだわりと、プロフェッショナルとしての姿勢を伝えられます。

対 人事・採用担当(評価制度・キャリアパス)

人事担当者には、「カルチャー」や「キャリア形成」に関する質問が有効です。

  • 「活躍されているエンジニアの方々に共通する行動特性(コンピテンシー)はありますか?」
    • 意図: 自社の「求める人物像」を理解し、それに近づこうとする意欲を示せます。
  • 「エンジニアの評価制度について、技術力だけでなく、チームへの貢献度やビジネス成果はどのように反映されますか?」
    • 意図: 技術偏重にならず、組織貢献を重視していることをアピールできます。
  • 「御社のミッション『〇〇』を、開発チームでは日々の業務にどのように落とし込んでいますか?」
    • 意図: 企業理念への共感と、それを体現しようとする姿勢を示せます。

面接官の顔色が曇る?避けるべき「NG逆質問」

逆に、聞くことで評価を下げてしまう「地雷質問」も存在します。以下のパターンは避けましょう。

1. 調べれば3分で分かることを聞く

  • ×「御社の主な事業内容は何ですか?」
  • ×「従業員数は何名ですか?」
    • 解説: HPを見れば分かる質問は、「準備不足」「志望度が低い」と判断されます。

2. 待遇や条件面ばかりに執着する

  • ×「残業は本当に少ないですか?」
  • ×「有給は初月から使えますか?」
    • 解説: 働く条件は重要ですが、こればかり聞くと「権利主張が強い人」「仕事そのものには興味がない人」と思われます。どうしても聞きたい場合は、「効率的に働いて成果を出したいのですが、平均的な残業時間は…」と前置きを工夫しましょう。

3. 勉強不足が露呈する「教えてちゃん」スタンス

  • ×「未経験の技術ですが、入社後に研修で教えてもらえますか?」
    • 解説: エンジニアは自走力が求められます。「現在は独学で〇〇まで学習していますが、入社後のキャッチアップ体制は…」と、自発的な姿勢を見せることが重要です。

逆質問の質をさらに高める3つのコツ

質問リストをただ読み上げるだけでは、浅い印象を与えてしまいます。もう一歩踏み込んだ質問にするためのテクニックをお伝えします。

① 自分の仮説を交えて質問する

単に「〇〇ですか?」と聞くのではなく、「私は〇〇だと考えていますが、御社ではいかがですか?」と聞きましょう。

  • 例: 「御社のサービス規模だと、DBの負荷分散が課題になると推測しますが、そのあたりはどのようなアーキテクチャで対応されていますか?」

② その企業特有の課題に触れる

Techブログや登壇資料などを事前に読み込み、その内容について質問します。

  • 例: 「先日のTechブログで紹介されていたマイクロサービス化の事例を拝見しました。特に〇〇の箇所での苦労が印象的でしたが、その後運用面での課題は出ていますか?」

③ 質問の後に「なぜそれを聞いたか」を添える

回答をもらった後に、質問の意図を補足します。

  • 例: (回答を聞いた後)「ありがとうございます。私自身、前職でチームビルディングに苦労した経験があり、御社の心理的安全性を重視する姿勢に非常に共感しました。」

よくある疑問(Q&A)

Q. 逆質問はいくつ用意すればいいですか?
A. 最低5つは用意しておきましょう。面接の流れで既に話題に出て解決してしまうこともあるため、予備を含めて多めに準備するのが安心です。

Q. 1次面接と最終面接で質問内容は変えるべきですか?
A. 変えるべきです。 1次(現場・リーダー)では具体的な業務内容やチーム体制について、最終(役員・社長)では事業ビジョンや組織全体の課題について聞くのが適切です。

まとめ:逆質問は「入社後の活躍」をイメージさせる武器になる

Webエンジニアの面接における逆質問は、単なる質疑応答の時間ではありません。あなたが「入社後にどのように考え、どのように動き、どう貢献してくれるか」を面接官にイメージさせるプレゼンテーションの場です。

今回紹介した質問例を参考に、ぜひあなた自身の言葉でアレンジして準備してみてください。

もし、「自分の経歴だとどんな逆質問が効果的か分からない」「考えた逆質問が適切かプロにチェックしてほしい」と不安に思う方は、転職エージェントを活用するのも一つの手です。

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