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SESエンジニアの不安解消:待機期間の「給料」はどうなる?法的知識と市場価値を高める戦略的過ごし方

SESの待機期間に入り、給料の不安を抱えるエンジニアへ。給与が減る仕組み、労働基準法に基づく違法性の判断、そして待機期間をキャリアアップに繋げる具体的な学習戦略を徹底解説します。

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序文:待機期間の不安を解消し、成長の機会に変える

「現場が切れてしまった」「次のアサイン先が見つからない」

SESエンジニアにとって、待機期間は誰もが直面しうる課題です。特に経験の浅い若手エンジニアや新卒Webマーケティング担当者にとって、待機期間は「給料が減るのではないか」「このままキャリアが停滞してしまうのではないか」という大きな不安の種となります。

しかし、安心してください。待機期間中の給与体系には明確なルールがあり、適切な知識を持てば不安は解消できます。さらに、この期間を戦略的に活用することで、あなたの市場価値を飛躍的に高めるチャンスに変えることができます。

この記事では、SESの待機期間における給料の仕組みと法的な知識を解説し、不安を解消します。その上で、次のステップで確実に成果を出すための具体的な学習戦略まで、徹底的に解説します。この記事を読み終える頃には、待機期間に対するネガティブなイメージは払拭され、前向きな行動計画が立っているでしょう。

SESエンジニアが待機期間で抱える給料の不安【結論と法的知識】

待機期間中の給料がどうなるかは、あなたの勤めている会社の「雇用契約」と「労働基準法」に強く依存します。まずは、最も気になる給与に関する疑問と法的知識を整理しましょう。

待機期間の給料は「減るケース」と「減らないケース」がある

結論から言うと、SESエンジニアの待機期間中の給料は、以下の2つのケースに分かれます。

  1. 給料が減らないケース(満額支給): 会社都合の待機期間であっても、基本給や固定手当が満額支払われるケースです。優良なSES企業や、待機期間中の社内研修・教育を義務付けている企業に多く見られます。
  2. 給料が減るケース(休業手当の支払い): 会社都合により業務がない場合、労働基準法に基づいて「休業手当」が支払われるケースです。この場合、給与は減額されます。

重要なのは、会社が待機期間を「労働者の責によるものではない休業」と見なしているかどうか、そしてあなたの雇用契約の内容です。

給料が減る場合の法的根拠:「休業手当」と「平均賃金」

会社都合で待機期間が発生し、給料が減額される場合、企業は労働基準法第26条に基づき「休業手当」を支払う義務があります。

休業手当の定義

休業手当として支払わなければならない金額は、「平均賃金の60%以上」と定められています。

  • 平均賃金とは?
    休業が発生した日以前3ヶ月間の賃金総額を、その期間の総日数(暦日数)で割った金額です。

もしあなたの会社が、待機期間中に基本給の全額ではなく、この休業手当(平均賃金の60%)のみを支払っている場合、それは法的には違法ではありません。ただし、契約書に「待機期間中も満額支給する」と明記されている場合は別です。

待機期間中の給与カットが「違法」となる境界線

以下のケースに該当する場合、給与カットは違法となる可能性が高いです。

  1. 平均賃金の60%未満の支給: 会社都合の休業にも関わらず、平均賃金の60%を下回る給与しか支払われない場合、労働基準法違反となります。
  2. 自己都合と見なされる場合: 会社側が「案件を断ったのはエンジニアの自己都合だ」として、待機期間を休業手当の対象外とする場合があります。しかし、会社側が適切なアサイン先を探す努力を怠っている場合は、会社都合と見なされるべきです。
  3. 労働を命じられているのに満額支払われない場合: 会社から「待機期間中は社内で研修資料を作成するように」など、具体的な業務(労働)を命じられているにも関わらず、給与が減額されている場合は違法です。労働の対価として、満額の賃金が支払われる必要があります。

待機期間中の給与体系:雇用契約と手当の種類を確認する

給与の変動を理解するためには、あなたの雇用契約書と給与明細を細かくチェックすることが重要です。

基本給と手当(待機手当、皆勤手当など)の変動

SESエンジニアの給与は、主に「基本給」と「各種手当」で構成されています。

  • 基本給: 待機期間中も基本的に変動しませんが、雇用契約によっては「待機期間中は基本給を〇〇%カットする」といった特約が結ばれている場合があります。この場合も休業手当のルールが適用されます。
  • 各種手当: 待機期間に影響を受けやすいのが、以下の手当です。
    • 現場手当/プロジェクト手当: 現場に入っていることを前提とした手当は、待機期間中は確実にカットされます。
    • 皆勤手当: 待機期間中に会社が指定した研修や作業に欠席・遅刻すると、皆勤手当がカットされる可能性があります。
    • 通勤手当: 現場への通勤が発生しないため、通勤手当は支給されないか、減額されることが一般的です。

給与が減る主な原因は、現場手当のカットと、休業手当(平均賃金の60%)の適用です。不安であれば、人事や労務部門に「待機期間中の給与計算の根拠」を具体的に確認しましょう。

待機期間が給与に影響しやすいSES企業の特徴

待機期間中も満額支給される優良企業がある一方で、給与が大きく変動しやすい企業にはいくつかの特徴があります。

特徴

説明

リスク

手当の割合が大きい

基本給が低く、現場手当や皆勤手当など、変動しやすい手当の割合が大きい給与体系。

待機に入ると給与が大幅に減少しやすい。

営業力が弱い

営業担当者が少なく、案件獲得能力が低い。

待機期間が長期化しやすく、その分給与カットのリスクも高まる。

教育体制がない

待機期間中に提供できる社内研修や教育コンテンツがない。

エンジニアに具体的な指示が出せず、休業手当のみの支払いになりやすい。

待機期間を「市場価値向上」に繋げる戦略的過ごし方

給料の不安を解消したら、次は待機期間をネガティブな時間ではなく、自己投資の絶好の機会として捉えましょう。この期間をどう過ごすかが、あなたの今後のキャリアを左右します。

ステップ1:次の現場を見据えた「即戦力スキル」の習得

待機期間は、次の現場で「即戦力」として活躍するために必要なスキルを補強する時間です。

  1. 営業担当者と連携し、ニーズの高い技術を特定する: 営業担当者に「今、市場で最も引き合いの強い技術スタック」「次にアサインされそうなプロジェクトの技術要件」を確認し、学習ターゲットを絞り込みます。
  2. 特定のクラウド技術を深掘りする: AWS、Azure、GCPなどのクラウド環境の知識は、案件の単価や選択肢を大きく広げます。特にインフラ寄りの知識は、開発エンジニアにとっても必須のスキルになりつつあります。
  3. ポートフォリオを強化する: 現場経験が浅い新卒や若手の場合、実務経験を補完するために、実際に動くアプリケーションやサービスを開発し、GitHubで公開します。これは、次の面談での強力な武器となります。

ステップ2:キャリアの幅を広げる「資格取得」と「ポートフォリオ作成」

待機期間は、集中して資格取得に励む最適なタイミングです。

  • 基本情報技術者試験(FE): 初心者が体系的な知識を身につけるための基礎固めとして非常に有効です。
  • ベンダー系資格(例:AWS認定資格): 専門性と権威性を客観的に証明できます。特にソリューションアーキテクトなどの資格は、単価アップに直結しやすいです。

また、資格取得と並行して、あなたのスキルを証明するポートフォリオを作成しましょう。面談時に「待機期間中に何をしていたか」を具体的に説明できれば、採用担当者やクライアントからの信頼性が大きく向上します。

ステップ3:リフレッシュと情報収集(転職市場の動向把握)

学習ばかりで疲弊してしまっては本末転倒です。適度なリフレッシュも重要です。また、この機会に客観的に自分の市場価値を把握しておきましょう。

  • 業界情報の収集: エンジニア界隈の最新トレンド(例:生成AI、新しいフレームワーク)をブログやニュースで追いかけます。
  • 転職市場の動向把握: 待機が長引く企業に留まるべきか、より優良な企業へ転職すべきかを判断するため、現時点での自分の市場価値を把握します。求人サイトや転職エージェントの非公開求人をチェックするだけでも、キャリアの選択肢が見えてきます。

待機が長引く場合の対処法と優良SES企業の見分け方

待機期間が1ヶ月、2ヶ月と長期化すると、給与面だけでなく、スキルアップの機会損失という面でも大きなリスクとなります。長期化のリスクを避け、優良企業を見極める視点を持ちましょう。

待機が長期化するリスクを避けるための行動

もし待機期間が長期化し始めたら、以下の行動をとりましょう。

  1. 営業担当者への積極的な問い合わせ: 待機期間の進捗状況、面談の予定、自分のスキルシートがどのように提案されているかを定期的に確認します。受け身にならず、自ら動く姿勢を見せることが重要です。
  2. スキルシートの改善提案: 提案が通らない場合、スキルシートの内容に問題がある可能性があります。営業と協力し、市場のニーズに合わせてスキルシートをブラッシュアップしましょう。
  3. キャリアプランの見直し: 待機が長期化する原因が「ニッチすぎるスキルセット」や「市場で需要が低い技術」にある場合、学習計画を見直す必要があります。

待機期間中もエンジニア教育に投資する優良企業の特徴

優良なSES企業は、待機期間を単なる「休業」とは捉えません。彼らは、待機期間を社員のスキルアップ投資期間と捉えています。

  • 社内研修制度の充実: 待機期間専用の技術研修プログラムや、OJT形式の社内開発プロジェクトが存在する。
  • 資格取得の金銭的支援: 資格受験料の全額負担や、合格時の報奨金制度がある。
  • 技術書籍・学習ツールの提供: 有料のオンライン学習プラットフォーム(Udemy, Progateなど)のアカウントを支給している。

これらの投資がある企業は、エンジニアのキャリアを真剣に考えており、結果的に案件獲得力も高い傾向にあります。

よくある質問(FAQ)

待機期間中に自社の業務(社内開発)を命じられたら拒否できますか?

原則として、拒否はできません。雇用契約に基づき、会社には業務命令権があります。待機期間中に自社製品の開発や社内ツールの作成、技術資料の作成などを命じられた場合、それは「労働」にあたります。労働である以上、あなたは業務を遂行する義務があり、会社は満額の給与を支払う義務があります。

待機期間が長いことは、転職活動で不利になりますか?

一概に不利にはなりません。重要なのは「待機期間中に何をしていたか」です。

面接官は、待機期間が長かったこと自体よりも、「その間に自己成長のために何を学び、どのような成果を出したか」を見ています。資格取得やポートフォリオ作成、最新技術の学習を具体的に説明できれば、むしろ「自己管理能力が高く、意欲的なエンジニア」と評価されることもあります。

まとめ:待機期間を「戦略的な成長期間」に変えよう

SESエンジニアにとって、待機期間は避けられないキャリアの一側面です。給料が減る可能性はありますが、それは会社の雇用契約と労働基準法によって守られています。

給与の不安を解消したら、視点を切り替え、この時間を市場価値を高めるための戦略的な成長期間として活用してください。

  • 給与の確認: 雇用契約と休業手当のルールを理解し、不安を解消する。
  • スキルアップ: 次の現場を見据え、需要の高い技術や資格取得に集中投資する。
  • 情報収集: 自分の市場価値を客観的に把握し、キャリアプランを見直す。

職務経歴書の添削やキャリア相談はプロに任せるのも一つの手

「一通り学習してみたけど、本当にこのスキルセットで市場価値が上がっているか客観的な意見が欲しい…」
「待機期間が長引き、優良なSES企業や自社開発企業への転職を検討したい…」

もし一人で悩んでいるなら、転職のプロであるエンジニア専門のエージェントに相談するのも非常に有効な手段です。

特にIT業界に特化したエージェントは、あなたの市場価値を正しく評価してくれるだけでなく、待機期間中の学習内容を職務経歴書で最大限にアピールする方法を熟知しています。あなたの市場価値を正しく評価してくれる企業と出会うために、まずは無料相談から始めてみてはいかがでしょうか。

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