SIMPLE

SESで「プログラミングできない現場」に配属されたエンジニアへ。市場価値を下げないための戦略と対処法

SESでテストや雑務ばかりでスキルが伸びないと悩む若手エンジニア必見。なぜプログラミングができないのか原因を分析し、市場価値を維持・向上させるための具体的なキャリア戦略と対処法を解説します。

キャリアパス診断してみる

「プログラミングをしたいと思ってSESに入ったのに、任されるのはテストばかり…」「資料作成や監視業務ばかりで、このままだとスキルが陳腐化してしまうのではないか?」

もしあなたが今、客先常駐(SES)の現場で、本来望んでいたプログラミング業務に携われず、焦りや不安を感じているなら、この記事はあなたのためのものです。

SESエンジニアのキャリアにおいて、「プログラミングできない現場」は決して珍しくありません。しかし、その環境を放置すれば、あなたの市場価値は確実に低下していきます。

この記事では、なぜそのような現場が生まれるのかを分析し、現状を打破して市場価値を維持・向上させるための具体的な「対処法」と「キャリア戦略」を、ステップ形式で徹底的に解説します。単なる愚痴で終わらせず、今日から行動を起こすためのヒントを見つけてください。


1.なぜSESで「プログラミングができない現場」が存在するのか?

まずは、あなたの現場がなぜプログラミング業務を提供してくれないのか、客観的に原因を分析しましょう。原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。

現場のフェーズと役割のミスマッチ

プロジェクトには開発、テスト、運用、保守といった様々なフェーズがあります。あなたが配属された現場が、たまたま「開発の終盤」や「運用保守フェーズ」であれば、新しいコードを書く機会は自然と減ります。

また、客先は必ずしもエンジニアにプログラミングを求めているわけではありません。特に若手の場合、マニュアル通りに動くことが求められる「テスト実行」「監視」「資料作成」といった業務を任されがちです。これは客先から見た「コストパフォーマンス」に基づいた役割分担の結果です。

会社側の契約・営業力の問題

SES企業によっては、営業担当者が技術的な背景を理解しないまま、単価や納期を優先して契約を結んでしまうケースがあります。結果として、客先からは「プログラミング経験の浅いエンジニア」として、技術的なスキルアップに繋がりにくい業務を依頼されてしまうのです。

また、あなたのSES企業が客先との間で、あなたのスキルセットに見合った業務内容を明確に交渉できていない可能性も考えられます。

あなた自身のスキルレベルと期待値のズレ

入社したばかりの新卒や未経験の場合、企業や現場はすぐに重要な開発業務を任せることに慎重になります。もしあなたが「自分は即戦力だ」と思っていても、客先から見れば「現場のルールや文化に慣れるための期間」が必要だと判断されているかもしれません。

この場合は、まずは与えられた雑務やテスト業務を完璧にこなし、信頼性を高めることが、次のステップ(プログラミング)への足がかりとなります。

2.プログラミングできない現状がキャリアに与える深刻な影響

「今は我慢の時だ」と耐え続けていると、あなたのキャリアは知らず知らずのうちに深刻なダメージを負います。特に懸念すべきは、市場価値の低下です。

スキルの陳腐化と市場価値の低下

IT業界の技術進化は非常に速いです。1年間プログラミングをしないと、最新のフレームワークやクラウド技術についていけなくなります。職務経歴書に「テスト業務」「監視業務」しか書けない状態が続くと、転職市場において「技術力のないエンジニア」と見なされ、希望する企業への転職が難しくなります。

職務経歴書に書ける実績がない

転職活動において、企業が最も重視するのは「あなたが何を作ったか」「どのような課題をどう解決したか」という具体的な実績です。単調な雑務ばかりの現場にいると、実績としてアピールできるものがなくなり、面接で説得力のある回答ができなくなります。

モチベーションの低下とバーンアウト

やりたかった仕事ができない状況は、精神的な負担も大きいです。モチベーションが低下し、最終的にエンジニアとしてのキャリア自体を諦めてしまう「バーンアウト」に繋がるリスクも無視できません。

3.【対処法1】現場でプログラミング業務を獲得するための交渉術

環境を変える前に、まずは配属された現場で状況を改善するための具体的なアクションを起こしましょう。ポイントは「ただプログラミングをしたい」と訴えるのではなく、「客先に貢献するために、より技術的な業務を任せてほしい」と交渉することです。

現状の業務を効率化し、余裕を作る

まずは今任されているテストや監視といった業務を、誰よりも早く、正確にこなしてください。そして、自動化できる部分がないか探しましょう。

  • 例えば、 定期的なレポート作成をPythonで自動化する。
  • 例えば、 単調なテスト実行をSeleniumなどのツールで自動化する。

業務を効率化して生まれた時間で、「新しい開発タスクを手伝いたい」と申し出るのです。これにより、あなたは「ただ言われたことをやる人」から「自ら改善提案できる人」へと評価が変わります。

上長や客先の担当者に具体的な貢献案を提示する

交渉の際は、「〇〇の技術(例:React)を使って、現在手薄になっている△△(例:ツールのUI改善)に貢献できます」といった具体的な提案をします。

「なぜそうするのか」という背景理論を説明し、あなたの技術的なスキルが客先の利益にどう繋がるかを明確に伝えましょう。これにより、技術的な業務獲得のチャンスが格段に高まります。

契約内容とミッションの見直しを依頼する

現場のリーダーや、自社の上長と定期的な面談の機会を設け、あなたのミッション(業務内容)について話し合ってください。

「半期後には〇〇といったプログラミング業務に携わりたい」という具体的な目標を伝え、それが達成できない場合は、自社側から客先に交渉術を使ってミッション変更を依頼してもらうよう働きかけましょう。

4.【対処法2】「現場外」で市場価値を高める自己学習戦略

現場でプログラミングできない状況が続いても、自己学習を止めなければ、あなたの市場価値は維持・向上できます。これは将来の転職を見据えた、最も重要なキャリア戦略です。

ポートフォリオ作成とアウトプットを最優先にする

現場でコードが書けないなら、家に帰って書きましょう。あなたが「プログラマーである」ことを証明できる唯一のものは、動くコードです。これはE-E-A-T(経験・専門性)を担保する強力な証拠になります。

  • あなたが習得したい言語やフレームワークを使ったWebアプリケーションを完成させる。
  • GitHubでコードを公開し、コミット履歴を残す。

現場で役立つ周辺技術(クラウド、CI/CDなど)を学ぶ

直接的なプログラミングができなくても、プロジェクト全体を支える周辺技術を学ぶことは非常に有効です。例えば、AWSやGCPといったクラウドの知識、DockerやKubernetes、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)の知識は、どの現場でも重宝されます。

これらの技術は、あなたが将来的に自社開発企業やモダンな開発環境に移る際にも、大きなアドバンテージとなります。

資格取得よりも実務直結のスキルを磨く

資格取得(特にベンダー資格)は知識の証明になりますが、企業が本当に求めているのは「使えるスキル」です。資格取得に時間をかけるよりも、実際に手を動かしてアプリケーションを構築したり、OSS(オープンソースソフトウェア)に貢献したりする方が、職務経歴書に書ける実績になります。

5.【最終判断】その現場は「続けるべきか」「見切るべきか」のチェックリスト

交渉や自己学習を試みても状況が変わらない場合、その現場に居続けることが、あなたのキャリアにとって本当に最善なのかを判断する必要があります。「現場ガチャ」に失敗したと感じたとき、以下の基準で冷静に判断しましょう。

現場を続けるメリットがある場合の条件

  1. 周辺知識や上流工程を学べる: プログラミングはできなくても、顧客折衝、要件定義、インフラ構成といった上流工程の知識や、プロジェクトマネジメントの基礎を学べる場合。
  2. 人間関係や環境が良い: 職場の雰囲気が良く、不明点を質問しやすい、残業が少ないなど、ストレスが少ない環境の場合。
  3. 期間が限定されている: 「このプロジェクトはあと3ヶ月で終わり、次は開発フェーズの現場に移れる」という具体的な見通しがある場合。

すぐに見切りをつけて転職を検討すべきサイン

  1. 技術的な成長が完全にゼロ: 1年経ってもプログラミングの機会が全くなく、新しい知識や技術を習得できる見込みがない。
  2. 会社のサポートがない: 自社の上長に相談しても「我慢しろ」「どこも一緒だ」といった回答しか得られず、次の現場への異動や客先への交渉を拒否される。
  3. キャリアプランと完全に乖離している: 5年後の理想像と現在の業務内容が全く結びつかない。
  4. 心身の健康を損なっている: モチベーションが極端に低く、出社が億劫になっている。

もし、見切りをつけるべきサインが2つ以上当てはまるなら、市場価値が完全に低下する前に、次のステップ(転職)を検討すべき時かもしれません。

6.市場価値を正しく評価してくれる企業へ転職するステップ

転職を決意した場合、重要なのは「雑務ばかりだった」というネガティブな経験を、いかにポジティブな実績に変換するかです。

職務経歴書で「雑務」を「実績」に変える書き方

「テスト実行をしました」と書くのではなく、以下のように表現を変えてください。

  • Before: 「毎日、手動でテストを実行しました。」
  • After: 「品質向上のため、テストケースを網羅的に設計・実行し、〇〇件のバグを発見。特に属人化していたテストプロセスに対し、自動化ツールの導入を提案・実行し、工数を20%削減しました。」

プログラミング業務ができない現場でも、あなたが「課題解決のために行動したこと」を具体的な数字や成果で表現できれば、それは立派な実績となります。

失敗しないSES企業・自社開発企業の選び方

二度と「プログラミングできない現場」を引かないために、転職先を選ぶ際は、以下の点を徹底的に見極めてください。

  • 自社開発企業の場合: 開発チームの規模、使用技術のモダンさ、開発手法(アジャイルなど)を確認する。
  • SES企業の場合: 案件の見極め基準(アサイン前に案件を選べるか)、平均単価、エンジニアの定着率、技術研修制度の充実度をチェックする。

7.まとめ:行動を起こせばキャリアは変えられる

SESで「プログラミングできない現場」に配属されることは、キャリアの終わりではありません。しかし、その状況を放置することは、あなたの市場価値を確実に削り取ります。

現状を客観的に分析し、現場での交渉、現場外での徹底的な自己学習、そして必要であれば新しい環境への転職という、具体的な対処法を実行に移すことが重要です。

あなたのキャリアは、あなたが行動を起こすことでしか変わりません。不安を抱えている今こそ、未来の市場価値を高めるための最初の一歩を踏み出しましょう。


職務経歴書の添削やキャリア相談はプロに任せるのも一つの手

「一通り書いてみたけど、本当にこれで良いか客観的な意見が欲しい…」
「自分の市場価値が分からず、どんな企業に応募すれば良いか迷っている…」

もし一人で悩んでいるなら、転職のプロであるエージェントに相談するのも非常に有効な手段です。

特にIT業界に特化したエージェントは、採用担当者の視点を熟知しており、あなたの職務経歴書をより魅力的にするための具体的なアドバイスをくれます。また、あなたの希望する技術レベルや開発環境に合った、非公開の求人を紹介してくれることもあります。

あなたの市場価値を正しく評価してくれる企業と出会うために、まずは無料相談から始めてみてはいかがでしょうか。

▶️ エンジニア向け転職エージェント・サイトおすすめ比較


キャリアパス診断してみる

応エン