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SESと自社開発の違いを徹底比較!エンジニアのキャリアパスに合うのはどっち?

SESと自社開発、エンジニアとしてのキャリアでどちらを選ぶべきか悩んでいませんか?本記事では働き方、年収、スキルアップなど7つの観点で違いを徹底比較。あなたに最適なキャリアパスを見つけるための判断基準を分かりやすく解説します。

キャリアパス診断してみる

エンジニアとしてのキャリアを考えたとき、多くの人が「SES」と「自社開発」という2つの選択肢の間で悩みます。「いろんな技術に触れたいけど、客先常駐は不安…」「プロダクト開発に携わりたいけど、未経験からじゃ難しいかな…」そんな風に感じていませんか?

インターネット上には様々な情報が溢れており、特に「SESはやめとけ」といった意見を見て、ますますどちらを選べば良いか分からなくなってしまう方も少なくありません。

この記事では、SESと自社開発のそれぞれのビジネスモデルから、働き方、年収、キャリアパスといった具体的な違いまでを徹底的に比較・解説します。この記事を最後まで読めば、あなた自身の価値観や将来の目標に照らし合わせて、どちらの道が最適なのかを自信を持って判断できるようになるはずです。

まずは結論!SESと自社開発、あなたに向いているのはどっち?

SESが向いている人の特徴

  • とにかく実務経験を積みたい: 未経験や経験が浅く、まずは業界に入ってスキルを磨きたい人
  • 多様な技術や環境に触れたい: 短期間で様々なプロジェクトや開発環境を経験したい人
  • 人間関係をリセットしたい: 一つの場所に縛られず、定期的に環境を変えたい人
  • 安定志向が強い: 会社の業績に左右されにくく、安定した雇用を求める人

自社開発が向いている人の特徴

  • 特定のプロダクトを育てたい: 企画から開発、運用まで一貫してサービスに深く関わりたい人
  • 最新技術の導入に積極的: 裁量を持ち、新しい技術を積極的に試したい人
  • チームの一体感を重視する: 同じ目標を持つ仲間と腰を据えて開発に取り組みたい人
  • 事業の成長に貢献したい: 自分の仕事が直接ビジネスの成果に繋がる実感を得たい人

いかがでしたか?これはあくまで一般的な傾向です。ここからは、それぞれの特徴をより深く掘り下げていきましょう。

【比較表】ひと目でわかる!SESと自社開発の7つの違い

SESと自社開発の主な違いを7つの観点から比較表にまとめました。全体像を掴むために、まずはここからご覧ください。

比較項目

SES(システムエンジニアリングサービス)

自社開発

働き方

クライアント企業に常駐(客先常駐)

自社オフィスでの勤務が基本

業務内容

プロジェクト単位で様々な開発に携わる

自社プロダクト・サービスの開発・運用

技術・スキル

案件により様々。幅広い技術に触れる機会

特定の技術領域を深く追求する傾向

給与・年収

経験年数に応じて安定的に昇給する傾向

スキルや事業への貢献度で大きく変動

人間関係

プロジェクトごとにメンバーが変わる

長期的に同じチームで働くことが多い

帰属意識

会社への帰属意識は持ちにくい場合も

会社やプロダクトへの当事者意識が強い

キャリアパス

幅広い経験を積むゼネラリスト志向

特定分野の専門性を高めるスペシャリスト志向

そもそもSES・自社開発とは?ビジネスモデルの違いを解説

働き方がなぜ違うのかを理解するために、まずはそれぞれのビジネスモデルを知っておくことが重要です。

SES(システムエンジニアリングサービス)とは?

SESは「System Engineering Service」の略で、クライアント企業に対してエンジニアの技術力(労働力)を提供する契約形態、またそれを行う企業を指します。一番の特徴は「客先常駐」という働き方です。

  • 契約形態: 準委任契約(成果物ではなく、エンジニアの労働時間に対して対価が支払われる)
  • 目的: クライアントの開発プロジェクトにおける人手不足を解消すること
  • エンジニアの役割: クライアントの指示のもと、システム開発や運用・保守などの業務を行う

簡単に言えば、自社に所属しながら、別の会社(クライアント先)に出社して仕事をするスタイルです。

自社開発とは?

自社開発は、文字通り「自社」で企画・開発したプロダクトやサービスを市場に提供し、収益を上げるビジネスモデルです。

  • 契約形態: なし(自社の事業として開発)
  • 目的: 自社サービスを成長させ、事業利益を最大化すること
  • エンジニアの役割: サービスの企画、設計、開発、運用、改善まで一貫して担当する

Webサービス、スマホアプリ、SaaSなどを開発している企業の多くがこれにあたります。

混同しやすい「受託開発」「SIer」との違い

受託開発は、クライアントから依頼されたシステムやソフトウェアを「成果物として完成させること」を目的とする契約(請負契約)です。SESが「労働力の提供」であるのに対し、受託開発は「成果物の納品」に責任を負う点が大きな違いです。

SIer(エスアイヤー)は、システムの企画から開発、運用・保守までを総合的に請け負う企業を指します。SIerのビジネスの中には、自社エンジニアを客先に常駐させるSES的な働き方も、システム一式を請け負う受託開発も含まれることがあり、より広範な概念と言えます。

SESで働くメリット・デメリット

多様な現場を経験できるSESには、ならではのメリットとデメリットが存在します。

SESのメリット3つ

  1. 様々な業界・技術の経験が積める
    プロジェクト単位で現場を移るため、金融、製造、Webサービスなど多様な業界の開発に携われます。また、レガシーな技術からモダンな技術まで、幅広い開発環境に触れるチャンスがあり、短期間で経験値を高めることが可能です。
  2. 実務未経験でも入社しやすい
    自社開発企業に比べて、ポテンシャルを重視した採用を行う企業が多く、実務未経験者にとってキャリアの入り口となりやすい傾向があります。まずはSESで数年間実務経験を積み、スキルアップしてから次のキャリアを目指す、という戦略も有効です。
  3. 人間関係の悩みが少ない
    良くも悪くも、プロジェクトが終われば人間関係もリセットされます。「特定の人間関係に縛られたくない」「合わない人がいても期間限定だと思えば割り切れる」という方にとっては、精神的な負担が少ない働き方と言えるかもしれません。

SESのデメリット3つ

  1. 勤務環境が変わりやすい
    プロジェクトごとに勤務地や開発環境、ルールが変わるため、変化への適応力が求められます。新しい環境に慣れるのが苦手な人にとっては、ストレスに感じる可能性があります。
  2. 会社への帰属意識が薄れやすい
    日常業務を客先で行うため、自社の社員との交流が少なくなりがちです。「自分はどこの会社の人間なんだろう」と感じてしまうこともあり、モチベーションの維持が難しい側面もあります。
  3. スキルアップが案件に依存する(案件ガチャ)
    希望する技術を扱える案件に配属されるとは限りません。テストや運用・保守ばかりの案件が続くと、開発スキルが身につかず、キャリアプランにズレが生じる可能性があります。営業担当としっかりコミュニケーションを取り、希望を伝えることが重要です。

自社開発で働くメリット・デメリット

プロダクトへの愛着を持って働ける自社開発。しかし、良い面ばかりではありません。

自社開発のメリット3つ

  1. プロダクトの成長に深く関われる
    企画段階から開発、リリース後の改善まで、プロダクトのライフサイクル全体に携われます。ユーザーからのフィードバックを直接受け取り、それをサービス改善に活かすといった経験は、大きなやりがいと当事者意識に繋がります。
  2. 技術選定の裁量が大きい
    「この課題を解決するために、新しい技術を導入しよう」といった提案が通りやすく、エンジニアが主体的に技術選定に関われる機会が多くあります。常に新しい技術を学び、実践したい人にとっては魅力的な環境です。
  3. 一体感のあるチームで開発できる
    同じプロダクトを良くするという共通の目標を持ったメンバーと、腰を据えて開発に取り組めます。エンジニアだけでなく、デザイナーやマーケターなど他職種のメンバーと連携する機会も多く、チームとしての一体感を得やすいでしょう。

自社開発のデメリット3つ

  1. 求められるスキルレベルが高い
    即戦力として、主体的に課題を発見し解決できる能力が求められるため、採用のハードルは高い傾向にあります。特に未経験からの就職は、質の高いポートフォリオが必須となるなど、相応の準備が必要です。
  2. 使用技術が固定化される可能性がある
    一度サービスが大きくなると、技術的な負債や互換性の問題から、新しい技術を導入しにくくなることがあります。結果として、使用する技術が限定的になり、スキルが偏ってしまうリスクもあります。
  3. 事業の浮き沈みの影響を受けやすい
    自社プロダクトの売上が会社の業績に直結します。もしサービスがヒットしなければ、事業撤退や開発チームの解散といった事態も起こり得ます。会社の安定性という点では、SES企業に劣る場合もあります。

「SESはやめとけ」は本当?後悔しないための注意点

ネットでよく見かける「SESはやめとけ」という言葉。なぜそう言われるのか、そしてどうすれば後悔しない選択ができるのかを解説します。

なぜ「やめとけ」と言われるのか?

主な理由は、IT業界の「多重下請け構造」にあります。発注元の企業から元請け、二次請け、三次請け…と仕事が流れていく中で、下流のSES企業ほど給与が低くなり、単純作業ばかりの案件に配属される可能性が高くなります。このような、いわゆる「ブラックSES」の存在が、「SESはやめとけ」というイメージを広めているのです。

優良SES企業を見極める3つのポイント

すべてのSES企業が悪いわけではありません。エンジニアのキャリアを真剣に考え、成長を支援してくれる優良企業も数多く存在します。以下のポイントをチェックして、企業を見極めましょう。

  1. 商流が浅い(元請け・二次請けの案件が多い)
    エンドユーザーや元請け企業と直接取引している企業は、エンジニアの単価が高く、給与にも反映されやすい傾向があります。面接などで「プライム案件(直接契約)の割合はどのくらいですか?」と質問してみましょう。
  2. 教育・研修制度が充実している
    資格取得支援制度や社内勉強会など、エンジニアのスキルアップを積極的にサポートする体制が整っているかを確認しましょう。エンジニアの成長を会社の成長と捉えている証拠です。
  3. 営業担当のサポートが手厚い
    エンジニア一人ひとりのキャリアプランを理解し、希望に合った案件を獲得しようと動いてくれる営業担当がいるかは非常に重要です。面談の際に、営業担当と話す機会があるか聞いてみるのも良いでしょう。

キャリアパスから考えるSESと自社開発の選び方

最後に、あなたの状況や目指すキャリアから、どちらの選択がより良いかを考えてみましょう。

未経験・駆け出しエンジニアの場合

まずはSESで実務経験を積むという選択は、非常に現実的で有効な戦略です。自社開発企業は即戦力を求めることが多く、未経験から入社するのは簡単ではありません。SES企業で2〜3年ほど多様な開発経験を積むことで、市場価値の高いエンジニアへと成長し、その後のキャリアの選択肢(自社開発への転職など)を大きく広げることができます。

将来プロダクト開発に携わりたい場合

最終的なゴールが自社開発企業であれば、最初から目指すのも一つの手です。ただし、そのためには質の高いポートフォリオ作成が不可欠です。もしSESからスタートする場合は、できるだけWeb系のモダンな技術(React, Vue, Ruby on Rails, Goなど)を使っている案件に配属されるよう希望を出し、そこで得た経験を次のステップに繋げましょう。

安定して長く働きたい場合

安定性を重視するなら、必ずしも「自社開発>SES」とは限りません。事業リスクの少ない大手SIerや優良SES企業の方が、安定した雇用と福利厚生のもとで長く働ける可能性があります。一方で、急成長中のベンチャー系自社開発企業は、高揚感がある反面、安定性に欠ける場合もあります。自分が仕事に何を求めるのかを明確にすることが大切です。

よくある質問(Q&A)

Q. SESから自社開発への転職は可能ですか?

A. 可能です。 実際にSESで経験を積んでから自社開発企業へ転職するエンジニアは非常に多いです。重要なのは、SES在籍中にどのようなスキルや経験を積んだかです。転職市場で評価される技術(AWSなどのクラウド技術、モダンなフレームワークの経験など)を意識的に身につけ、個人開発などでアウトプットを続けることが成功の鍵です。

Q. 給料が高いのはどちらですか?

A. 一概には言えません。 若手のうちは、様々な案件を経験できるSESの方が給料が上がりやすい傾向があります。一方で、自社開発企業では、スキルが高く事業に大きく貢献できるエンジニアになれば、ストックオプションなども含めて20代で年収1000万円を超えるようなケースもあります。どちらも「本人次第」と言えるでしょう。

Q. 未経験から自社開発企業に就職するのは難しいですか?

A. 簡単ではありませんが、不可能ではありません。 多くの企業は実務経験を求めますが、一部の企業ではポテンシャルを重視した未経験者採用を行っています。その場合、プログラミングスクールでの学習実績や、独創性のあるポートフォリオ(Webアプリケーションなど)を通じて、学習意欲と技術力の高さを証明することが必須となります。

まとめ:自分に合った環境を選び、エンジニアとしての価値を高めよう

今回は、SESと自社開発の違いについて、働き方からキャリアパスまで様々な角度から比較解説しました。

  • SESは、多様な経験を積んでスキルアップしたい人、キャリアの第一歩を踏み出したい人に向いている
  • 自社開発は、特定のプロダクトに深く関わり、事業の成長に貢献したい人に向いている

どちらが良い・悪いということではなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。最も大切なのは、あなた自身が「エンジニアとしてどうなりたいか」「仕事に何を求めるか」を明確にし、その目標に合った環境を選ぶことです。

この記事が、あなたのキャリア選択の一助となれば幸いです。


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