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SESエンジニア必見!青色申告で最大65万円控除を狙う確定申告完全ガイド

SESエンジニアの確定申告は青色申告で節税を。メリットや要件、開業届・青色申告承認申請書の出し方、経費、記帳方法、65万円控除の条件まで網羅的に解説。忙しいエンジニアでも迷わず進められます。

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SESエンジニアが青色申告を選ぶべき理由とは?

SESエンジニアとして独立し、フリーランスとして活躍されている皆さん。あるいは、副業でSES契約を結び、新しいキャリアを築いている方もいるでしょう。

日々の開発業務に集中する中で、確定申告の時期が近づくと「何をどうすればいいのか」「もっと節税できる方法はないか」と頭を悩ませることもあるかもしれません。

特に「青色申告」という言葉は耳にするものの、その具体的なメリットや手続きの複雑さに、二の足を踏んでいる方も少なくないはずです。

この記事では、忙しいSESエンジニアの皆さんが、青色申告のメリットを最大限に享受し、最大65万円の特別控除を無理なく実現できるよう、確定申告の全体像から具体的な手続き、さらには節税のコツまでを徹底的に解説します。

この記事を読めば、青色申告の仕組みが明確になり、自信を持って確定申告の準備を進められるようになるでしょう。

青色申告の3つの大きなメリット

青色申告は、白色申告と比較して、事業者にとって非常に大きなメリットがあります。特にSESエンジニアのような個人事業主にとっては、節税効果が期待できる点が魅力的です。

  1. 青色申告特別控除
    これが青色申告最大のメリットです。複式簿記による記帳とe-Taxでの提出、または電子帳簿保存を行えば、所得から最大65万円を控除できます。これにより、課税対象となる所得が減り、所得税や住民税を大幅に節税できます。簡易簿記の場合でも10万円の控除が適用されます。
  2. 赤字の繰り越し(純損失の繰越控除)
    事業で赤字が出た場合、その赤字を翌年以降3年間繰り越すことができます。これにより、翌年以降に黒字が出た際に、繰り越した赤字と相殺して所得を減らし、税金を抑えることが可能です。開業当初や高額な設備投資をした年に赤字になる可能性があるSESエンジニアにとって、非常に心強い制度です。
  3. 青色事業専従者給与
    家族を事業を手伝ってもらう場合、一定の要件を満たせば、その家族に支払った給与を経費として計上できます。白色申告の「事業専従者控除」とは異なり、実際に支払った給与額を経費にできるため、より大きな節税効果が見込めます。

青色申告ができる条件と白色申告との違い

青色申告を行うには、いくつかの条件を満たす必要があります。

  • 事業所得または不動産所得があること: SESエンジニアの報酬は「事業所得」に該当します。
  • 開業届と青色申告承認申請書を提出していること: これが最も重要な条件です。原則として、青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以降に開業した場合は、開業日から2ヶ月以内)に税務署へ提出する必要があります。
  • 正規の簿記(複式簿記)または簡易簿記で記帳していること: 65万円控除を目指すなら複式簿記が必須です。

一方、白色申告は、青色申告のような事前申請は不要で、記帳も簡易な「単式簿記」で済みます。しかし、青色申告特別控除や赤字の繰り越しといった大きなメリットがないため、節税の観点からは青色申告が断然有利です。

青色申告を始めるための事前準備

青色申告のメリットを享受するためには、確定申告の時期になって慌てないよう、事前の準備が重要です。

開業届と青色申告承認申請書の提出

まず最初に行うべきは、税務署への書類提出です。この二つの書類を提出することで、晴れて青色申告事業者としての道をスタートできます。

  1. 個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)
    事業を開始したことを税務署に知らせる書類です。事業開始から1ヶ月以内に提出するのが一般的ですが、遅れても罰則はありません。ただし、青色申告の申請には開業届の提出が前提となります。
  2. 所得税の青色申告承認申請書
    青色申告を行うための承認を得るための書類です。原則として、青色申告をしたい年の3月15日まで(その年の1月16日以降に開業した場合は、開業日から2ヶ月以内)に提出します。

これらの書類は、国税庁のウェブサイトからダウンロードできるほか、税務署でも入手できます。記載内容はそれほど複雑ではありませんが、不明な点があれば税務署に問い合わせましょう。最近では、オンラインで簡単に作成できるサービスも増えています。

確定申告ソフトの導入と活用

「複式簿記」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、現代では優秀な確定申告ソフトが多数存在します。

これらのソフトを導入すれば、簿記の専門知識がなくても、日々の取引を簡単な入力で自動的に複式簿記形式に変換してくれます。銀行口座やクレジットカードとの連携機能を使えば、入出金データを自動で取り込み、仕訳の候補を提案してくれるため、大幅に記帳の手間を削減できます。

主な確定申告ソフトの例:

  • freee会計
  • マネーフォワードクラウド確定申告
  • やよいの青色申告 オンライン

多くのソフトが無料お試し期間を設けているので、いくつか試してみてご自身に合ったものを選ぶと良いでしょう。これらのソフトを使いこなすことが、忙しいSESエンジニアが効率的に青色申告を乗り切るための鍵となります。

SESエンジニアが知っておくべき経費の基礎知識

節税の基本は、事業で使ったお金を「経費」として漏れなく計上することです。経費が増えれば増えるほど、所得が減り、結果として納める税金が少なくなります。

経費になるもの・ならないものの判断基準

経費として認められるのは、「事業を行う上で必要な支出」です。個人的な支出(プライベートな飲食費や趣味の費用など)は経費にはできません。判断に迷った場合は、「その支出がなかったら、事業は成り立たないか?」と考えてみましょう。

ポイント:

  • 事業関連性: その支出が事業に直接関係しているか。
  • 合理性: その支出が一般的な事業活動として妥当な金額か。
  • 証拠: 領収書やレシート、請求書など、支出を証明できる書類があるか。

SESエンジニア特有の主な経費例

SESエンジニアの業務内容を踏まえると、以下のような支出が経費として認められる可能性が高いです。

  • 交通費: クライアント先への移動費(電車代、バス代、ガソリン代、駐車場代など)。
  • 通信費: 業務で使用するインターネット回線費用、携帯電話料金。
  • 消耗品費: 文房具、プリンターのインク、USBメモリなど。
  • 書籍代・情報収集費: プログラミング関連の専門書、技術書、ビジネス書、有料の技術情報サイトの購読料。
  • セミナー参加費・研修費: スキルアップのための勉強会、セミナー、オンライン講座の受講料。
  • ソフトウェア・ツール利用料: 開発ツール、IDE、OS、クラウドサービスの利用料、有料フォントなど。
  • PC・周辺機器代: 業務で使用するパソコン、モニター、キーボード、マウスなど。10万円以上のものは「減価償却」の対象になります。
  • 接待交際費: 取引先との会食費(個人的な飲食費と区別できるよう、参加者や目的を記録しておきましょう)。
  • 福利厚生費: フリーランス向けの福利厚生サービス利用料など。
  • 税理士報酬: 確定申告や税務相談を依頼した場合の費用。
  • 事業用口座振込手数料: 事業用の銀行口座の振込手数料。

家事按分を賢く使って節税効果を高める

自宅を事務所として使っている場合や、プライベートと事業で兼用しているものがある場合、「家事按分(かじあんぶん)」という方法で一部を経費にできます。

例えば、自宅の家賃や光熱費、インターネット回線費用などは、事業で使用している割合に応じて経費として計上できます。按分比率に明確なルールはありませんが、合理的な説明ができるようにしておきましょう。

按分比率の例:

  • 家賃: 自宅の床面積のうち、事業に使っている部屋の割合。
  • 電気代: 業務時間とプライベート時間の割合、または使用する機器の消費電力。
  • 通信費: 業務での使用時間やデータ通信量の割合。

按分比率は、税務署から質問された際に説明できるよう、根拠を明確にしておくことが重要です。

減価償却の基本と高額なPC・機材の扱い

10万円以上の高額な資産(パソコン、サーバー、高機能モニターなど)を購入した場合、その全額を一度に経費にすることはできません。これは「減価償却」という会計処理を行います。

減価償却とは、資産の取得費用をその耐用年数に応じて少しずつ経費として計上していく方法です。例えば、パソコンの耐用年数は4年とされており、10万円以上のパソコンを購入した場合、4年かけて少しずつ経費にしていきます。

ただし、青色申告者には特例があります。 「少額減価償却資産の特例」を利用すれば、1個または1組あたり30万円未満の減価償却資産については、年間合計300万円を上限として、一括で経費にできます。これは、高額な開発機材を導入するSESエンジニアにとって非常に大きな節税メリットとなるでしょう。

65万円控除を目指す!青色申告の記帳と書類作成

青色申告の最大のメリットである65万円控除を受けるためには、いくつかの要件を満たす必要があります。特に重要なのが「記帳方法」と「提出方法」です。

複式簿記と簡易簿記の違い

青色申告には「複式簿記」と「簡易簿記」の2つの記帳方法があります。

  • 複式簿記: 65万円の青色申告特別控除を受けるために必要です。すべての取引を「借方」と「貸方」の2つの側面から記録します。例えば、銀行から10万円を受け取った場合、「普通預金が増えた(借方)」と「売上が発生した(貸方)」のように記録します。最初は難しく感じるかもしれませんが、確定申告ソフトを使えば、自動で複式簿記の形式に変換してくれるため、心配はいりません。
  • 簡易簿記: 10万円の青色申告特別控除を受ける場合に適用されます。収支を現金出納帳や預金出納帳のように記録する、比較的シンプルな方法です。

e-Taxまたは電子帳簿保存で65万円控除

青色申告特別控除65万円を適用するには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

  1. e-Taxによる確定申告: 確定申告書をe-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して提出すること。
  2. 電子帳簿保存: 仕訳帳や総勘定元帳などの主要な帳簿を、電磁的記録(データ)で保存すること(事前に税務署への申請が必要です)。

SESエンジニアの皆さんは、PC操作に慣れているため、e-Taxでの提出は比較的スムーズに行えるでしょう。確定申告ソフトからe-Tax連携機能を利用すれば、さらに手間なく提出できます。これにより、郵送や税務署への持ち込みの手間も省け、最大65万円の控除を受けられるため、積極的に活用することをおすすめします。

確定申告書Bの作成と必要書類

確定申告書Bは、事業所得や不動産所得など、複数の所得がある場合に利用する申告書です。SESエンジニアの皆さんは、主に事業所得があるため、この申告書を使用します。

作成する主な書類:

  • 確定申告書B: 所得の種類や金額、所得控除、税額などを記入します。
  • 青色申告決算書: 貸借対照表、損益計算書などで構成され、事業の収支や財産状況をまとめます。

添付・提示が必要な主な書類:

  • 源泉徴収票(会社員の方で副業をしている場合)
  • 社会保険料控除証明書
  • 生命保険料控除証明書
  • 医療費控除の明細書(該当する場合)
  • iDeCoやNISAなどの書類(該当する場合)

これらの書類は、確定申告ソフトを使えば、入力したデータに基づいて自動的に作成されます。最終確認をしっかり行い、間違いがないかチェックしましょう。

青色申告に関するよくある質問(FAQ)

副業SESエンジニアも青色申告できる?

はい、できます。会社員として給与所得を得ながら、副業でSES契約を結んでいる場合でも、事業所得が発生していれば青色申告を行うことが可能です。ただし、副業の所得が年間20万円以下の場合、所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要になることがあります。青色申告のメリットを享受するためには、開業届と青色申告承認申請書の提出が必須です。

消費税の申告は必要?インボイス制度の影響は?

個人事業主は、原則として基準期間(前々年)の課税売上が1,000万円を超えた場合に消費税の納税義務者となります。そのため、開業したばかりのSESエンジニアであれば、しばらくは消費税の申告は不要な「免税事業者」であることがほとんどです。

しかし、2023年10月に開始された「インボイス制度(適格請求書等保存方式)」は、免税事業者のSESエンジニアに大きな影響を与える可能性があります。課税事業者であるクライアントは、適格請求書発行事業者が発行するインボイスがないと仕入税額控除ができません。そのため、免税事業者のSESエンジニアは、仕事の獲得や単価交渉で不利になるケースが出てくるかもしれません。

インボイス制度への対応は、ご自身の事業規模やクライアントとの関係によって慎重に検討する必要があります。制度について理解を深め、必要であれば税理士に相談することをおすすめします。

確定申告を税理士に依頼するメリットは?

「確定申告に時間をかけたくない」「税務の専門知識に自信がない」「最大限の節税対策をしたい」といった場合は、税理士に依頼するメリットは大きいです。

  • 時間の節約: 確定申告にかかる手間と時間を大幅に削減できます。
  • 正確な申告: 税務のプロが対応するため、計算ミスや申告漏れのリスクを減らせます。
  • 節税対策: SESエンジニア特有の経費計上や、税法上の優遇措置など、プロの視点から最適な節税アドバイスを受けられます。
  • 税務調査対応: 万が一税務調査が入った場合でも、税理士が対応をサポートしてくれます。

特に開業当初や事業が拡大した際には、税理士のサポートが心強い味方となるでしょう。

まとめ:SESエンジニアの青色申告で賢く節税しよう

SESエンジニアの皆さんが青色申告に挑戦することは、単に税金を納めるだけでなく、自身の事業を健全に成長させるための第一歩です。

  • 青色申告のメリットを理解する: 最大65万円の特別控除、赤字の繰り越しなど、節税効果は絶大です。
  • 早期に準備を始める: 開業届と青色申告承認申請書の提出は必須です。
  • 確定申告ソフトを積極的に活用する: 複式簿記も効率的に行え、e-Taxでの提出もスムーズです。
  • 経費を漏れなく計上する: SESエンジニア特有の経費や家事按分を賢く利用しましょう。

最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、一度流れを掴んでしまえば、毎年スムーズに確定申告を済ませられるようになります。この記事を参考に、今日から青色申告の準備を始めてみてください。賢く節税し、エンジニアとしてのキャリアをさらに充実させましょう。

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