SESエンジニアの給料は安い?年収相場と市場価値を高めて給料を上げるロードマップ
SESエンジニアの給料相場を経験年数・年齢別に徹底解説。給料が上がらない理由を構造的に理解し、客先常駐でも年収を飛躍的に高めるための具体的なスキルアップ戦略とキャリアパスを公開します。
キャリアパス診断してみるはじめに:SESエンジニアが抱える給料への悩みとこの記事でわかること
「今の給料は果たして適正なのか?」「客先常駐だと年収は頭打ちになるのではないか?」
SES(システムエンジニアリングサービス)として働くエンジニアの多くが、給料や将来のキャリアパスについて漠然とした不安を抱えています。特に、現場で高いパフォーマンスを発揮しているにもかかわらず、なかなか給料が上がらないと感じている方もいるかもしれません。
この記事は、SESで働くあなたの市場価値を正しく把握し、年収を飛躍的に上げるための具体的なロードマップを示すものです。
この記事を読むことで得られること
- SESエンジニアの正確な給料相場(年齢別・経験年数別)を知ることができます。
- なぜSESの給料が上がりにくいのか、その構造的な理由(マージン率や評価制度)を理解できます。
- 客先常駐でも評価され、単価を上げ、最終的に高年収を実現するための具体的なスキルアップ戦略とキャリアプランが明確になります。
【現実】SESエンジニアの給料相場と平均年収
まず、あなたの現在の給料が業界水準と比較してどの位置にあるのかを確認しましょう。SESエンジニアの平均年収は、経験年数、地域、そして所属企業の「還元率」によって大きく変動します。
経験年数・年齢別の平均年収(データに基づく解説)
一般的に、SESエンジニアの年収は以下の水準で推移する傾向があります。これは、自社開発企業と比較して、キャリア初期の給与水準は高めに出るものの、成長が鈍化しやすいという特徴を反映しています。
経験年数 | 年齢目安 | 平均年収の目安(幅) |
|---|---|---|
1〜3年目(初心者・新卒) | 22〜25歳 | 300万〜400万円 |
3〜5年目(中堅) | 25〜28歳 | 400万〜550万円 |
5〜10年目(ベテラン・リーダー) | 28歳〜35歳 | 550万〜700万円 |
10年目以降(PM/PLクラス) | 35歳〜 | 700万円〜 |
この相場はあくまで目安ですが、あなたがこの水準を下回っている場合、給与交渉や転職を検討する余地が十分にあります。
地域差やスキルレベルによる給料の変動
給料水準は、勤務地によっても大きく異なります。
- 首都圏(東京、神奈川など): 案件単価が高いため、地方と比べて平均年収が50万〜100万円程度高くなる傾向があります。
- 地方都市: 案件単価が低くなるため、給料水準も全体的に下がります。
また、保有スキルも重要です。例えば、モダンな言語(Go、TypeScriptなど)や、専門性の高いクラウド技術(AWS、Azure)に精通しているエンジニアは、経験年数が浅くても高単価の案件を獲得しやすく、結果的に給料が高くなります。
他の働き方との比較(自社開発、受託開発との違い)
SESは、自社開発や受託開発企業と比較して、給料の上がり方が緩やかになりがちです。
働き方 | 特徴 | 給料の上がりやすさ |
|---|---|---|
SES(客先常駐) | 外部のプロジェクトに常駐。給与は「単価」と「還元率」に依存。 | 緩やか(企業の還元率次第) |
自社開発 | 自社サービス開発。給与は「事業の成長」と「評価制度」に依存。 | 成長しやすい(事業成功時) |
受託開発 | 顧客のシステムを請け負う。給与は「プロジェクト利益」に依存。 | スキル次第で高年収も可能 |
SESで高い給料を目指すには、自社開発企業のように事業利益に直接貢献するのではなく、「自分の市場価値(=単価)」を意識的に高めることが必須となります。
なぜSESは「給料が上がりにくい」と言われるのか?構造を理解する
SESエンジニアの給料が上がりにくい背景には、ビジネスモデル特有の構造的な要因があります。この構造を理解することが、給料アップの第一歩です。
3-1. SESの給与体系の基本構造(単価と還元率)
SESエンジニアの給料は、あなたが客先に提供する労働の対価である「案件単価」と、その単価から企業があなたに支払う割合である「還元率」によって決まります。
給与 = 案件単価 × 還元率
例えば、あなたの単価が月80万円、企業の還元率が60%であれば、あなたの会社に入る売上は80万円、給与に反映されるのは48万円ということになります。
3-2. 高すぎる「マージン率」が給料を圧迫する
単価と給与の差額は、企業の利益、つまり「マージン」となります。一般的なSES企業のマージン率は30%〜50%程度です。このマージンには、営業費用、管理部門のコスト、待機期間中の人件費などが含まれます。
しかし、中にはマージン率が異常に高く(50%以上)、エンジニアへの還元が極端に低い企業も存在します。あなたが単価を上げても、還元率が変わらなければ、給料はほとんど上がりません。
3-3. 評価制度が曖昧になりがちな「客先常駐」の課題
客先常駐という働き方では、自社の評価者があなたの業務内容を直接把握することが難しくなります。結果として、評価が「現場での単価」や「上司の印象」といった曖昧な基準に依存しがちです。
どれだけ現場で貢献していても、それを自社の評価者に適切に伝えられなければ、昇給には繋がりません。あなたのE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)を証明する仕組みを自ら作る必要があります。
3-4. 「待機期間」の給与保証が低いリスク
次のプロジェクトが決まるまでの「待機期間」が発生した場合、多くのSES企業では給与が減額されるか、基本給のみの支給となります。これは、企業側にとって大きなリスクであり、このリスクヘッジのためにマージンを多く取っているとも言えます。待機期間の給与保証が低い企業は、結果的にエンジニアの年収を安定させにくい要因となります。
給料を飛躍的に上げるためのキャリアアップ戦略
SESエンジニアとして年収を上げるためには、単に業務をこなすだけでなく、「市場価値を高める」という意識的な行動が必要です。ここでは、具体的な3つのステップを紹介します。
4-1. 【ステップ1】市場価値の高いスキルセットを習得する
高単価案件を獲得するためには、替えの効かない専門性が必要です。特に、以下のスキルは市場で高い評価を受けやすいです。
技術選定能力やマネジメントスキルを磨く
プレイヤーとしてのコーディングスキルはもちろん重要ですが、年収700万円以上を目指すには、プロジェクト全体を俯瞰する能力が求められます。
- 上流工程の経験: 要件定義や設計など、プロジェクトの根幹に関わる経験を積む。
- マネジメントスキル: PL(プロジェクトリーダー)やPM(プロジェクトマネージャー)として、メンバーの進捗管理や教育に携わる。
クラウド技術(AWS, Azureなど)の専門性を高める
近年、企業のクラウド移行が加速しており、AWSやAzure、GCPなどのクラウドインフラ構築・運用スキルを持つエンジニアの単価は高騰しています。特に、セキュリティやインフラ構築の専門性は、単価交渉において強力な武器となります。
4-2. 【ステップ2】「単価交渉」に強い人材になる
あなたの給与は単価に直結しています。単価を上げるためには、客先に対して「この人を使い続けたい」と思わせる明確な実績が必要です。
客先での成果を数値で可視化する重要性
「頑張りました」だけでは単価は上がりません。具体的な成果を数値で示しましょう。
- 例1: 「〇〇システムのレスポンス速度を20%改善した。」
- 例2: 「新規機能の実装により、ユーザーの離脱率を15%削減した。」
これらの実績を詳細な職務経歴書にまとめ、自社の上司との評価面談や、次の転職活動で活用します。
資格取得は「単価アップの交渉材料」として活用する
資格は、それ自体が給料を上げる直接的な要因ではありませんが、あなたの専門性を客観的に証明する手段です。特に、AWS認定資格やPMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)などは、高単価案件の獲得に繋がりやすいです。
4-3. 【ステップ3】高還元率のSES企業や自社開発企業へ転職する
スキルを上げても、所属企業の還元率が低いままでは給料アップに限界があります。根本的な給与体系を変えるために、転職は最も効果的な手段です。
還元率80%以上のハイクラスSES企業を選ぶ
近年、エンジニアの単価を高く還元することで優秀な人材を集めている「高還元率SES」が増えています。このような企業では、あなたの単価が月80万円であれば、64万円以上が給与として反映されるため、大幅な年収アップが見込めます。
転職の際は、必ず企業の還元率の開示状況と評価制度の透明性を確認しましょう。
年収を最大化する出口戦略としての「自社開発」
SESで培った幅広い経験を活かし、自社開発企業へ転職することで、給与テーブルが上がり、事業利益に基づいた評価を受けられるようになります。特に、リードエンジニアやテックリードとして入社できれば、年収800万円以上も現実的になります。
さらに、究極の給与アップとして、単価を全て自分で受け取れるフリーランスへの転向も視野に入れることができます。この場合、マージン率を気にすることなく、市場価値がそのまま収入に反映されます。
SESエンジニアの給料に関するよくある質問(FAQ)
SESエンジニアの給料は青天井ですか?
所属する企業の給与テーブルと還元率によって異なります。一般的なSES企業では、PM/PLクラスで年収700万〜800万円程度が上限となることが多いですが、高還元率を謳う企業であれば、単価次第で年収1000万円以上も可能です。
未経験からSESに入ると給料はどれくらいですか?
未経験の場合、初年度の年収は250万〜350万円程度が相場です。ただし、入社後の学習意欲や、入社先が研修制度に力を入れているかどうかで、2年目以降の伸び率が大きく変わります。
待機期間中の給料はカットされますか?
企業によりますが、労働基準法に基づき、最低限の休業手当(平均賃金の60%以上)が支給される義務があります。しかし、多くの企業では基本給のみの支給となり、残業代や各種手当がカットされることが多いです。待機期間の給与保証について、入社前に確認しておくことが重要です。
まとめ:給料アップは「市場価値の向上」から始まる
SESエンジニアが給料を上げるための鍵は、「自分の市場価値(単価)を上げること」と「その単価を正しく還元してくれる環境を選ぶこと」の2点に集約されます。
まずは、今の自分がどのくらいの単価で取引されているのかを把握し、クラウド技術やマネジメントスキルといった高単価に繋がるスキルを習得することに注力してください。
そして、もし今の会社があなたのスキルに見合った還元をしてくれていないと感じるなら、キャリアアップのための転職を真剣に検討すべきです。
市場価値の評価やキャリア相談はプロに任せるのも一つの手
「自分のスキルや経験が、他の企業でどれくらいの年収になるのか知りたい」「高還元率のSES企業や、年収の高い自社開発企業へ転職したいが、求人情報が見つからない」
もしあなたが、ご自身の市場価値を正確に把握することや、具体的な給与交渉に不安を感じているなら、ITエンジニアに特化したプロの転職エージェントに相談するのが最も効率的で確実な方法です。
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応エン